教育委員会における生成人工知能(AI)導入に向けた取組について

◆1番(勝股修二) 質問事項3、教育委員会における生成人工知能(AI)導入に向けた取組についてに入ります。

 引き続きAIの質問ではあるんですが、先ほどは本市の事務に関する質問でしたが、こちらは教育分野におけるAIの活用についての質問となります。先ほどの質問事項では、生成AI活用により、考える力を失ってしまう可能性もあるのではないかという視点からも質問をさせていただきましたが、こちらの質問では、教育現場にて生徒たちの考える力を伸ばすために、どのように生成AIが活用できるかについてお伺いをしていきます。一般質問初日においては同僚議員により、公務における活用に焦点を当てて、教育委員会として方向性を示す必要があることの御答弁を既にいただいておりますし、また、教育業務においてもその方向性を示すことは既に御答弁いただいているので、私、何を言ったらいいのかなということにはなってしまいますが、そういうことではあるんですが、この質問では教育課題に関してお伺いをしていきます。

 文部科学省は、令和6年12月26日に初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン、バージョン2.0を公表し、教育現場における生成AIについて、適切な利活用を実現するための考え方を示しております。本市においても第2次尾張旭市教育振興基本計画に、「教育課題の解決に向けて、AI(人工知能)などの先端技術の利活用を検討します。」「校務支援システムや保護者連絡システムに加え、デジタル技術やAIを活用した新たな仕組みを活用し、業務の効率化を図ります。」とあるように、教育課題と公務における業務の効率化の二面から、AIを活用していく方針であることは間違いないと考えますが、導入に向けた現状についてお伺いをしていきます。

 先述した文部科学省のガイドラインにおいては、教育委員会が押さえておくべきポイントとして、生成AIを学校現場で利活用する際には、教育委員会が主導して、制度設計や利活用の方向性を示すことが重要であるとあります。また、教職員に対しては、教育委員会の方針に基づき利活用すべきであるとも示されています。そこで、本市教育委員会においては生成AI利活用に向けた方針を明文化をしてあるのか。

 小項目(1)、方針(情報セキュリティに関するルール・指示等も含む。)は明文化してあるかについてお伺いします。

◎教育部長(山下昭彦) お答えします。

 現在のところ、市教育委員会としての生成AI利活用に向けた方針は明文化しておりませんが、急速に進化を遂げ、「当たり前の未来になるのは間違いない」とされている生成AIの導入は、当然推し進めていく必要があると考えております。その際には、御質問にもありました文部科学省のガイドラインに従い、教育委員会が主導して制度設計や利活用の方向性を示したり、教育現場の実態に即した教育情報セキュリティポリシーに見直したりすることがまずは必要と認識しておりますので、各学校の実態を十分に踏まえながら、今後鋭意必要な対応を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

◆1番(勝股修二) 御答弁ありがとうございます。

 現在のところ明文化はできていないが、生成AI導入の必要性は強く御認識をされているということだと思います。鋭意必要な対応を進めていくということですので、いつまでかといった再質問をさせていただこうとも考えたのですが、ここではゴールと期間を設定したロードマップをぜひ作成していただいて、計画的に方針を示すようにしていただきたいという要望に収めさせていただきます。

 小項目(2)に入ります。本市の教育振興基本計画には、AI活用に向けての検討がうたわれています。そこで、例えば児童生徒一人一人の学習意欲や理解度に応じた個別最適な学びの実現などといった喫緊の課題に対し、生成AIをどのように活用していくお考えか、具体的なビジョンをお伺いします。

◎教育部長(山下昭彦) お答えします。

 生成AIの利活用につきましては、正直、まだ緒に就いたばかりであるため、御質問にありました児童一人一人の学習意欲や理解度に応じて個別最適な学びの実現などといった喫緊の課題に対し、生成AIをどのように活用するのかについては今後の課題となっております。

 ただ、いずれにしましても、AI時代を生きる児童生徒が生成AIをはじめとするテクノロジーをツールとして使いこなし、一人一人が才能を開花できるようになることは重要であり、生成AIの学校における利活用はそのための助けになり得るものでありますので、学校現場が混乱したり、不安を感じたりすることなく、適切に生成AIと向き合い利活用することができるような対応を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(さかえ章演) 答弁が終わりました。

 勝股修二議員。

◆1番(勝股修二) 御答弁ありがとうございます。

 教育委員会が生成AIの導入について、その可能性を認めつつも、学校現場が混乱することのないように慎重に進めようとされている姿勢、まずはその点について理解をいたします。具体的な活用方法については、以下の質問と併せて検討をしていきたいと思います。

 小項目(3)に入ります。

 日本教育新聞ウェブ版の本年2月17日掲載の記事において、本市西中学校において令和6年度に3年生の英語科や道徳、学級活動で積極的に生成AIを活用し、英作文の個別指導をするなど、非常に先進的な取組が行われたと紹介をされています。具体的には、英語における英作文で、ノーコードで開発した独自のチャットボット(GPTs)が、生徒の英作文に対して個別にフィードバック。これにより生徒の書くことへの抵抗が減り、表現力の向上につながった。また、道徳では、ソクラテス問答法を応用したチャットボットからの多様な問いかけにより、生徒が物事を多角的に深く考えるようになった。グループディスカッションの司会役としても活用したということです。この取組について、小項目(3)、尾張旭市立西中学校において実施された先進事例についての分析についてお伺いをします。

◎教育長(三浦明) お答えいたします。

 今、議員から御紹介をいただきましたが、昨年度、西中学校で積極的に生成AIが活用されたことにつきましては、教育関係の新聞にも大きく取り上げられるなど、先進的な事例として取り扱われたところでございます。なお、残念ながら当該取組を実践してきた教員は昨年度末をもって退職し、研究の道へ進んだため、その成果を市として広く共有し、十分分析するまでには至っておりません。しかし「本市の学校現場で生成AIを活用した」という事実は残りましたので、他の教員がこれを突破口としてさらなる積極的な取組につながるよう、機会を見ながら促していきたいと考えております。

 生成AIの活用に当たっては、発達段階や情報活用能力の育成状況に留意しながら、各種のリスク対策を講じる必要がありますが、新たな技術に慣れ親しみ、利便性や懸念点を知っておくことは、児童生徒の学びをより高度化する観点からも大変重要だと認識しております。ただ、その際には生成AIの活用自体が目的化することのないように、あくまでも教育活動の目的達成の観点から効果的かを十分吟味してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

◆1番(勝股修二) 御答弁ありがとうございます。

 本事例では、担当された先生の卓越したスキルと情熱があって初めて成立した、いわばスタープレーヤーによる先進事例であったと私自身は認識をしています。このような実践を直ちに全ての学校に横展開することは現実的ではなく、拙速に進めれば、かえって現場に混乱を招きかねないことは容易に想像できますが、本市教育委員会として、今後につながる基礎データとして蓄積をできなかったというのは少々残念に感じております。

 今、本市が取り組むべきは、将来社会的な要請がさらに高まったときに、市内のどの学校も遅滞なくかつ安全に、また、教育活動の目的達成を見据えたスタートを切れるようにするための環境整備を、教育委員会がリーダーシップを発揮して着実に進めていくことだと考えます。

 先日の教育フォーラムにおいても、教育委員会の役割は、教師を支えることであると教えていただきました。支える側の理解や方針がおぼつかないようであったら、現場はなかなか進むことができません。また、支えるということは、先生たちの取組をしっかりと把握をして、どのような支援が必要か、横展開のためには何が必要か常に検討を繰り返していくことだと考えます。その点よろしくお願い申し上げます。

 今回この質問を組み立てるに当たって、非常に強い懸念が生まれましたので、この質問の結びに小事を論じさせていただこうと思います。教育分野における生成AIの導入は、教育課題や教員の働き方改革に向けて有用であると考えられていますが、そのコストと技術面からは様々な難問が予測されます。最新の技術を全国等しく導入するということを考えると、全国の小中学生と教員合わせておよそ1,000万人のアカウント使用料というのは莫大な額となります。

 また、質問事項2でお伝えしたように、国外企業で開発、管理されている現状では、生成AIの判断の透明性や公平性を担保できず、国民の教育を外国企業に依存をするようになってしまっては、安全保障上の観点から重大な懸念を抱かざるを得ません。公費の国外流出が予測されるのであれば、その分国内に向けた投資を行い、技術や学術の発展に注力するべきであると考えますが、いかがでしょうか。現在のところ、これらの点が政策上の論点に上がっているとは言い難く、皆様との議論を通じて微力ながらも、少しでもよい方向に向かっていければと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 最後に、今回の質問においては、私としては初めて本格的に生成AIを活用して、事前の調査からAIをフル活用してみました。そこで感じたのは、本当にAIが進化していく加速感です。半年前ぐらいに使ったときと比べても、まだ半年前ぐらいは使い物にならんかなと感じていたAIがすごく進化していて、特にディープリサーチによる基礎調査と考察なんかは、その質と正確性には、本当に震撼しました。AIが言葉と言葉の間を読む、いわゆるコンテクストというんですけれども、コンテクスト(言外の意)というんですけれども、そこのところをAIが読んでくるというところもあってすごいなと感じたのと、逆に、時折しょうがない誤字脱字をしたりするという、本当に人間臭さというものも垣間見られて、人による仕事とのあまりの類似性に非常に驚きました。

 地域の実情に応じた政策レポートを容易に手に入れられるようになった。つまりは市議会議員として、政策秘書を得ることができたようなものです。今後の議員活動への質的向上に生成AIを役立てつつ、議員としての思考を衰えさせることなく、考えや取組をさらに磨いていきたいと思いを新たにし、私の令和7年9月定例会の一般質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。

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